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親子で東京港を見よう!海洋土木に触れるミニクルーズ見学会
東洋建設株式会社(東京都)
2026年4月22日 掲載
港湾施設や防波堤の建設、護岸工事や埋め立てなど、海洋土木が強みの「東洋建設」(本社:東京都千代田区)は、小中学生の親子を招いた、東京港ミニクルーズ見学会「親子で海から東京港を見てみよう」を令和5年(2023年)から開催している。普段接点が少ない「海の仕事」の一端に触れてもらおうという小さな船旅が、夏休みのこどもたちへの貴重な体験や学びの機会となっている。

クルーズ船のデッキから東京湾の港湾施設を眺める親子たち(東洋建設提供)
2023年から計5回、約190人の親子が参加
東京港ミニクルーズ見学会は、こども家庭庁が組織する「マッチングネットワーク推進協議会」を活用し、協議会の構成団体「一般社団法人全国子どもの貧困・教育支援団体協議会」を通じて、主に関東地方の学習支援団体から希望者を募集している。見学会は2023~2025年度で計5回開かれており、これまでに小中学生と保護者ら約190人が参加している。
東洋建設は、オフィスに設置した「寄付型自動販売機」や募金箱を通じて「こどもの未来応援基金」へ寄付している。2023年4月、集まった募金の目録を発足直後のこども家庭庁に届けたところ、担当者から「視野を広げる機会や文化的な体験が不足しているこどももいる」という話を聞いたことが、ミニクルーズ見学会を始めるきっかけとなった。大学生向けのリクルート活動として港湾施設クルーズを既に実施していたことから、「これを夏休みにこどもたちが楽しめる内容にすれば喜んでもらえる」と社内で検討。クルーズと学習イベント、ビュッフェ形式レストランでの昼食を楽しんでもらうプログラムに決まった。
東洋建設はこれまで羽田空港、東京湾アクアライン、レインボーブリッジといった海を舞台にした国家的プロジェクトに参画してきた。時田学常務執行役員は建設業界での深刻な人材不足を踏まえ、「こどもたちに港の役割や建設会社の仕事に関心をもってもらいたい。『こんなスケールの大きい仕事ができるよ』と呼び掛け、建設業界を将来の選択肢の一つにしてほしい、という願いを込めています」と説明する。

東京港ミニクルーズ見学会の内容を説明する時田学常務執行役員
クルーズ船上で寄り添う親子、港の景色に大喜び
家庭の経済事情や居住地域の違いにより、こどもたちが学校外で得られる体験機会に差が生じるという、「体験格差」が社会課題として注目されている。「東京湾ミニクルーズ見学会」は、これを解消する一端であると言える。
2025年度は、クルーズ船でレインボーブリッジをくぐった後に豊洲市場の脇を通るコースで、こどもたちは社員の説明を聞きながら、重要な港湾施設であるコンテナふ頭、水門のほか海洋工事に従事する作業船を見学した。学習イベントでは、小学生がペットボトルを使った模擬風力発電、中学生が測量機器で模擬測量をそれぞれ体験した。時田さんは「こどもたちの好奇心の強さや集中力には社員も驚いています。今後の学習意欲の向上につながると期待しています」と話す。

中学生はiPhoneなどで測量アプリも体験した(東洋建設提供)
真夏に開催したため、参加者に飲み物とペットボトル用のホルダーを配ったり、デッキに滞在する時間が長くならないように呼び掛けたりと、暑さ対策に万全を期した。見学会の運営を担当する経営企画部サステナビリティ推進課の三村多恵子係長は、「こどもたちは船が揺れるだけで大喜びです。船上からの景色を指さしながら、親子で安心して寄り添っている姿を見ると、やりがいを感じますね」と笑顔を見せる。レストランで「好きなものを、好きなだけ食べてね」と声を掛けると、フライドポテトだけ山盛りにして食べるこどももいて、「すべてのメニューを少しずつ、というのは大人の発想。せっかくの機会なので、楽しんで食べてほしいな」とほほえましく思ったという。

「東京港:ミニクルーズ見学会」を担当するメンバー(右から2人目は三村多恵子係長)
こどもたちの心に残るイベントに
「夏休みの後、学校で友だちに『こんなのやったよ』と楽しく話せるようなイベントにしていきたい」と時田さん。「困難な状況にある親子をサポートするこの見学会は、既存のこども向けイベントとは異なる社会的な意義がある。社内外の取り組みの輪を広げながら、きちんと続けていきたい」と意気込んでいる。
(2026年2月10日取材)