メインコンテンツに移動

募金や寄付で支援する

その他の支援

こどもたちが健やかに成長できる社会の実現を目指して

清水建設株式会社(東京都)

2026年4月20日 掲載

大手ゼネコンの清水建設(本社:東京都中央区)は、社是に「論語と算盤(そろばん)」を掲げ、建設を中心に事業を展開するほか、社会貢献にも力を入れてきた。「論語」は「道徳」、「算盤」とは「利益」の比喩。それらが両立した経営の重要性を、同社の相談役を長年務めた渋沢栄一は説いた。さらに同社は2008年に「子どもたちに誇れるしごとを。」というコーポレートメッセージを発表し、こどもたちの支援にも積極的に取り組んでいる。


清水建設コーポレート企画室サステナビリティ経営推進の川原井裕子部長

寄付型自動販売機で継続支援

「当社は長期ビジョンにおいて、持続可能な開発目標(SDGs)のうち『産業と技術革新の基盤をつくろう』『住み続けられるまちづくりを』など、自社の事業活動と関連性の高い目標達成への貢献を掲げています。その一方で、SDGsに含まれる『貧困をなくそう』に関連した、こどもたちへの直接的な支援は限られてきました」と、コーポレート企画室サステナビリティ経営推進部の川原井裕子部長は話す。
そこで2021年から本社で導入したのが、寄付型の自動販売機。飲料を1本購入するたびに10円が寄付される仕組みで、難民支援や環境保護などに取り組む様々な団体の支援に活用される。本社ビル内の執務フロアにこの自販機を計17台設置し、寄付先を「こどもの未来応援基金」としたことで、こどもの貧困対策の支援を具体化した。さらに、自販機による寄付と同じ金額を企業としても寄付するマッチングギフト制度を導入することで、支援を広げている。


清水建設本社(東京都中央区)にある寄付型自販機

川原井部長は「寄付のハードルが低く、『飲み物を買う』という日常の延長線上で気軽に参加できる」と、継続的な支援につながりやすいメリットを挙げる。現在は北海道、北陸、広島の三つの支店に加え、東京・日本橋の大型建設現場にも設置しており、今後さらに拡大する予定だ。寄付先は各拠点の実情に合わせて選んでおり、緑化支援団体やがん対策基金への寄付を行っているケースもある。

公開講座に木育活動 こども向けイベント続々

川原井部長は「当社は、教育やソーシャルインクルージョン(社会的包摂)の分野でも、こどもたちや青少年への支援に取り組んでいます」と話す。例えば教育分野では、建築、土木、都市計画などを専攻する学生に奨学金の給付を行う清水育英会を2016年に設立。若手技術者の育成や日本の建築・土木技術の発展に寄与することを目的にしている。また、同社の技術研究所(東京・越中島)が2008年から開催している無料の公開講座「シミズ・オープン・アカデミー」では、小学生から一般の方までを対象に施設見学ツアーやオンライン講座を継続的に企画している。

このほか、こどもたちに木材の魅力やものづくりの楽しさを伝える「木育」活動を東京木工場(東京・木場)で実施。同工場は、精巧な木工技術を伝承する目的で明治時代に開設された歴史を持つ。「2024年に東京・潮見でオープンした清水建設歴史資料館も、予約制ではありますが一般の方の見学が始まりました。学生の皆さんが建設業に興味を持つきっかけとなれば幸いです」と川原井部長は話す。


「シミズ・オープン・アカデミー」の様子(清水建設提供)

「こどもまんなか応援サポーター」宣言

同社は2025年、将来を担うこどもたちが健やかに成長できる社会の実現に向け、こども家庭庁が掲げる「こどもまんなかアクション」の趣旨に賛同し、「こどもまんなか応援サポーター」としての活動を推進することを宣言した。コーポレートメッセージに盛り込まれている「子どもたち」という言葉には、次世代へのつながりを示すと同時に、清水建設を見つめる社会の「純粋な目」を象徴する意味も込められているという。川原井部長は「清水建設にとって、私たちの手がけた建造物を次世代に引き継いでくれる『こども』は大切な存在。支援を含む社会貢献に社員が自然と参加できる環境を広げていきます」と意気込みを語った。
(2026年2月26日取材)

事例一覧に戻る