募金や寄付で支援する
その他の支援
遊びながら学べる、通信業ならではの体験機会を社員がお届け
株式会社NTTドコモ(東京都)
2026年3月31日 掲載
株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区)は、「テクノロジーと人間力で新たな価値を創造し、地域や世代を問わず、豊かで幸せな社会の実現を目指す」とのビジョンのもと、「こども支援」を重要テーマの一つとして取り組んでいる。経済的困難や体験・教育格差など、こどもたちを取り巻く様々な問題に向き合い、通信インフラを担う企業としての特徴を生かし、全国の社員が現場に足を運び、こどもと直接触れ合う支援にも力を注いでいる。

こどもたちの未来につながる、豊かで幸せな社会づくりを目指している(NTTドコモ提供)
長年の寄付活動にとどまらず、今できることは何か
多面的に展開する支援の柱の一つが、dポイント・d払いを通じた寄付の仕組みだ。1ポイント(1円)から寄付することができ、寄せられた寄付は、「こどもの未来応援基金」など8団体の活動に役立てられている。NTTドコモが地域で推進するプロジェクトを選んで寄付することも可能で、例えば、神奈川県小田原市で商店街などと連携し、地域のこどもたちに体験の機会を提供する仕組みを支援することができる。また。災害時には、このプラットフォームを使ったチャリティーサイトを開設し、募金活動を行っている。
ほかにも、奨学金や市民活動への助成も行っている。2002年に設立したNPO法人「モバイル・コミュニケーション・ファンド(MCF)」を通じ、2003年以降、延べ1210件の団体支援を行っているほか、児童養護施設や里親家庭で暮らす若者らに返済不要の奨学金を給付。ソーシャルワーカーとも連携しながら自立を後押ししている。また、こどもたちに携帯電話を安心・安全に利用してもらうため、2004年に「ケータイ安全教室」としてスタートした「スマホ・ネット安全教室」の受講者は、延べ10万回以上で約1680万人に上る。
だが、20年近くこうした活動を続けるなか、本来、強いつながりを持つべきこどもたちと、十分な関係が築けているのかという声が社内で上がったという。「こどもを取り巻く課題は複雑さを増しています。そのなかで、私たちだから出来ることは何かを問い直しました」と、サステナビリティ推進室社会貢献推進担当の伊藤綾香さんは語る。
▽NTTドコモのこどもたちを育むサステナビリティ活動の一覧
https://www.docomo.ne.jp/corporate/csr/social/kodomo/
プログラミングやVR体験 目を輝かせるこどもたち
まず、教育プログラムでは、2024年に、情報モラルやネットリテラシー教育にとどまらず、環境やキャリア教育を加えた社会観形成の枠組みへと拡充。将来のキャリアを考える機会や、ドコモが保全活動を行っている森でのフィールドワーク体験の提供を含めた新たなパッケージに刷新した。
さらに、2025年からは、新たに「こどもの居場所」で体験機会を提供するプロジェクトを開始。社員がこども食堂や児童館を訪れ、企業としての特徴であるテクノロジーを生かしたプログラムを展開している。内容は、ロボットのプログラミングやデジタルアート、VR(バーチャルリアリティ)体験など多彩だ。災害時のネットワーク復旧を疑似体験するプログラムも用意しており、復旧の優先順位を考えるシミュレーションを通じて、遊びながら「つながる」ことの大切さを学べる構成になっている。こどもたちが目を輝かせながら色々なプロジェクトに挑戦し、質問攻めにしてくる姿は、社員の原動力になっているという。

工作とプログラミングが楽しめるロボット体験はこどもたちにも人気だ(NTTドコモ提供)
社員自ら出向き、教材手作り 業務に通じる気付きも
こうした活動は外部委託に頼らず、社員が自ら足を運び、こどもたちと同じ目線で向き合うことを大切にしている。カードゲームなどの教材も手作りで、こどもたちの反応を見ながら改良を重ねている。活動に参加する社員は「サステナアンバサダー」と呼ばれ、現在、全国に約1400人いる。社員本人のやる気や関心を尊重して、あくまで“手挙げ制”で行われているが、関心の高まりとともに問い合わせも増えているという。伊藤さんによると、こどもとのふれあいから得られる気付きは業務にも通じるといい、活動が「顧客起点」の視点にもつながっているのを実感しているという。

カードゲームは、遊びながら「Wi-Fi」や「インターネット」などの言葉を学べるよう工夫されている(NTTドコモ提供)
企業としての強みを生かしながら、取り組み拡大へ
寄付を中心とした金銭的支援にとどまらず、体験機会の提供へと発展してきた背景には、「活動が独りよがりになっていないか」、「本当に役立っているのか」という問題意識と、企業としての強みを生かしながら、こどもたちと、より強くつながりを持ちたいという思いがある。今後、全国各地の拠点と連携しながら取り組みを拡大する方針で、プログラムもテクノロジーに特化した内容を充実させ、スマートフォンを分解して資源循環について学ぶ機会も設ける予定という。サステナビリティ推進室長の涌井道子さんは、ブランドスローガン「つなごう。驚きを。幸せを。」の実現に向け、「活動を単発で終わらせることなく、継続的な活動を通じて、未来を担うこどもたちの可能性を拡げていきたい」と話している。
(2026年2月3日取材)